お気に入りの服を洗ったら、縮んだ。乾燥機に入れたら、形が変わった。服のタグには記号が並んでいるのに、意味が分からず、なんとなく洗ってしまった経験はないでしょうか。
清潔感のある装いは、服を買うときだけでなく、長く良い状態で着続けることでも決まります。シワ、縮み、毛羽立ちは、年齢に関係なく「くたびれた印象」につながります。
この記事では、服のタグにある洗濯表示の読み方を、次の順でまとめます。
- 洗濯表示の基本の考え方
- 5つの基本記号
- 線・数字・点・×の意味
- 失敗しやすい場面と対処
細かい記号をすべて暗記する必要はありません。「5つの形」と「3つの補足ルール」だけ押さえれば、ほとんどの表示は読めます。
洗濯表示とは何か|「この条件か、それより弱く」が基本
洗濯表示は、衣類の「取扱い表示」のことです。現在の記号は、国際規格に合わせたJIS規格(JIS L 0001)にもとづいています。日本では2016年12月から新しい表示に変わり、記号の種類は22種類から41種類に増えました。
その後、国際規格の改正を受けて、2024年8月にもJIS L 0001の一部が変更されています。切り替えの時期には、改正前の記号のついた服と、改正後の記号のついた服が、並んで売られます。手持ちの服と新しく買う服で、タグの記号が少し違って見えることがありますが、基本の考え方は変わりません。
押さえておきたいのは、次の1点です。
新しい表示は「この条件か、それより弱い条件で扱ってください」という、上限を示すものです。
昔の表示は「この方法で洗うのがよい」という指示の意味合いが強いものでした。今の表示は、書かれた温度や強さを超えなければ大丈夫、と読みます。
5つの基本記号|形を見れば、何の表示か分かる
洗濯表示の基本記号は5種類です。まず、形で「何についての表示か」をつかみます。
| 形 | 何についての表示か | 見るポイント |
|---|---|---|
| 洗濯桶(水の入ったおけ) | 家庭での洗濯 | 中の数字、手の形、下の線 |
| 三角形 | 漂白(しみ抜き・白くする処理) | 使える漂白剤の種類 |
| 四角形 | 乾燥 | 中が円なら乾燥機、線なら干し方 |
| アイロン | アイロン仕上げ | 点の数 |
| 円 | クリーニング店での処理 | 中の文字、下の線 |
まず、洗濯桶・四角形・アイロンの3つを見れば、家庭でのお手入れはほぼ判断できます。三角形(漂白)は、普段の洗濯ではあまり気にしなくて構いません。ただし、白い服や、しみ抜きをしたいときには役立ちます。円は、家庭ではなくクリーニング店に出すときの表示です。
補足ルール1|桶の「数字」と「線」は、温度と強さ
洗濯桶の中の数字は、洗濯液の温度の上限です。たとえば「40」なら、40℃を超えない水で洗います。冷たい水で洗う分には問題ありません。
桶の下の線は、洗い方の強さを示します。
| 桶の下の線 | 洗い方 |
|---|---|
| 線なし | 通常の洗濯 |
| 線1本 | 通常より弱い洗濯 |
| 線2本 | さらに弱い洗濯 |
線が増えるほど、洗濯機の水流を弱くしたり、短時間で洗ったりする必要があります。洗濯機に「ドライコース」「やさしい洗い」などのコースがあれば、それを使います。
桶の中に手の形があるときは、手洗いのみです。洗濯機には入れずに、ぬるま湯で、押し洗いをします。

補足ルール2|四角形の中身で、乾燥の方法が決まる
四角形(乾燥)は、中の形で意味が変わります。
| 四角形の中 | 意味 |
|---|---|
| 円 | 乾燥機(タンブル乾燥)が使える。中の点が少ないほど低温 |
| 円に×がつく | 乾燥機は使えない |
| 縦の線 | つり干し |
| 横の線 | 平干し(ニットなど型崩れしやすいものを広げて干す) |
| 左上に斜めの線 | 日陰で干す |
コインランドリーを使う方は、特に円の表示を確認してください。円に×があるものを乾燥機に入れると、縮みや型崩れの原因になります。
ニットは、つり干しをすると、重みで袖や身頃が伸びることがあります。横の線の表示(平干し)があるときは、洗濯ネットに入れたまま、平らな場所に広げて干すと安心です。

補足ルール3|「×」は禁止、「点」はアイロンの温度
どの記号でも、×がついていたら、その処理はしてはいけません。
- 洗濯桶に×:水洗い不可
- 三角形に×:漂白剤は使えない
- アイロンに×:アイロン仕上げ不可
- 円に×:クリーニング店での処理不可
アイロンの記号は、点の数が多いほど、高い温度でかけられることを示します。点が1つなら低温、いちばん多いものが高温です。2024年の改正で、アイロンの記号には温度の上限や、スチームの有無についての変更があります。具体的な温度は、タグの表示と、消費者庁のガイドで確認してください。

失敗しやすい場面と、その対処

洗濯機に入れたら縮んだ
洗濯桶の表示を、見落としているケースが多くあります。桶に手の形、または桶に×がついていないかを確認します。ニットやウールの服は、手洗いの表示が多くあります。
乾燥機に入れたら形が変わった
四角形の中の円に×がついていないかを確認します。気づかずに、ほかの洗濯物と一緒に入れてしまうことがあります。コインランドリーでは、特に注意が必要です。
白いシャツに色移りした
濃い色の服と一緒に洗うと、色移りすることがあります。新しい服は、初めの数回は単独で洗うと安心です。デニムの洗い方の例は、「ぽっちゃりメンズのデニム選び」でも紹介しています。
タグが切れている、読めない
タグが擦り切れて読めないときは、同じ素材の服の表示を参考にします。判断が難しいときは、無理に家で洗わず、クリーニング店に相談してください。クリーニングに出すときは、受付でも、衣類の状態と処理の方法を、店の人と一緒に確認しておくと安心です。
タグはここを見る
洗濯表示は、服の内側の襟まわり、脇の縫い目、内側の裾などについています。見つからないときは、服を裏返して確認してください。購入前に、値札と一緒にタグも確認する習慣をつけると、買ってからの手間を減らせます。

- 家で洗えるか(洗濯桶に×がないか)
- 乾燥機が使えるか(四角形の円に×がないか)
- アイロンが必要か(アイロンの記号があるか)
- クリーニング店に出す必要があるか(円の記号)
「家で洗える服」が多いほど、日々の手入れは楽になります。忙しい方ほど、買うときの確認が効きます。
まとめ
- 洗濯表示は「その条件か、それより弱く」という上限の表示
- 基本記号は5種類:洗濯桶、三角形(漂白)、四角形(乾燥)、アイロン、円(クリーニング)
- 桶の数字は温度の上限、下の線は洗い方の強さ、手の形は手洗い
- 四角形の円に×は、乾燥機が使えない
- ×がついた処理は、してはいけない
- 2024年の改正で、記号の一部が変更・追加されている。細かい温度は、タグと消費者庁のガイドで確認する
服のお手入れが整うと、シワ、縮み、毛羽立ちが減り、清潔感のある印象が続きます。サイズ選びとあわせて、「男性服のサイズ感の見方」や「おじさん見えを避ける服装のコツ」もご覧ください。自分の体型に合う服の選び方は「体型別・似合う服の選び方」で解説しています。
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